ブラックスワン 上巻読了
とりあえず上巻を読み終わったんですが、すごく感想の書きにくい本ですね。この本が主張している内容の一つに「世の中の物事はそんな簡単にルール化できない」というものがあるので、本自体が理路整然とした構成になっていません。ルール化できないことを説明するためには、ひたすら実例を重ねていくしかない、ってことなんでしょうか?
とはいえ、考えさせられるところは沢山ありました。われわれは世の中で起こる事柄を何でも正規分布に押し込めてしまいがちですが、実際には正規分布からはみ出すもののほうが多い、という主張は非常に説得力があります。たとえば年収やGoogleのヒット数、都市の人口の分布などはどれも正規分布になっていません。ごくごく少数の例外が全体においては圧倒的な割合を占めています。その黒い白鳥(ブラックスワン)の影響は非常に大きいので、起こる確率が非常に低くてもこれを無視できないわけです。その結果、物事を予想するというのは大変難しい、ほとんど不可能なのではないか、という結論になっていました。
上巻で言いたいことは大体わかったつもりですが、下巻はどういう内容なんでしょうね。何かしらの処方箋が示されればいいのですが。そうでないと不安で枕を高くして眠れません(笑)
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
posted with amazlet at 10.02.27